作成者別アーカイブ: 手しごとスタッフ

太田潤手吹き硝子工房「手しごとのガラス展」から ②

今年3月の個展でも人気の高かった潤さんの「小さい花さし」

基本の形は3種類ですが、いろんな色で作られていることと、
個体差のためか、かなりたくさんの種類があるような気がします。
下部は型にはめて息を吹き込みますが、上部は自然なふくらみが活かされ、
のびのびと自由な印象です。
窓辺に並べると楽しくなって、いくつも欲しくなってしまいます。

こちらは小さくない「六角花さし」

雑草と呼ばれてしまうような道端の小さな花もよく似合います。

形と色の組み合わせはまだありますので、お気に入りの1点を探してみて下さい。

 

今回もランプシェードが少し届きました。
こちらは板ガラスを再生したもので、吊り元の辺りの厚みのある部分が、ラムネ色に見えて、
うっとりするほどきれいです。
(この写真は個展の時のものです)

 


個展の時に自宅用に買ったモール小鉢。
これも板ガラスを再生したものです。
工業製品が人の手を通してこんな風に生まれ変わることに、手仕事の良さを思います。
ガラスという無機質な材料なので、ことさらに人間味を感じるのでしょうか。

 

星耕硝子「手しごとのガラス展」から ③

去年の個展で作っていただいた「栓付ピッチャー」。
「蓋のできるピッチャーがほしいなー」と、
無邪気なスケッチを渡してできあがってきたものです。
伊藤さんの造形センスと技術の高さにうなりました。

そして今年も作っていただきましたが、、さらに精度があがってます・・!

なんて美しいプロポーション。

まるで、手でロクロ成形した陶器のようです。
もちろんガラスは熱くて直接触れません。
伊藤さんにとって、ポンテ(息を吹き込むパイプ)やハサミやコテなどの道具が、
もはや手の一部になっているのでしょう。

こちらは定番のピッチャー


こちらも「宙吹き」という、型を使わずに中空で作る技法なので、
ひとつひとつがそれぞれに個性的です。
個性は、同じ親から生まれても、それぞれ違う体をもつことと同じで、当たり前のことです。

届いているもの、いろいろありますが、
写真だけ、駆け足ですみません。
紹介しきれないので、また折をみてブログに載せますね。

手しごとのガラス展は、あさって5/26(土)からです。

お待ちしております。

 

 

 

「手しごとのガラス展」から① 奥原硝子

沖縄の吹きガラスの本流である「再生ガラス」を今でも続けている奥原硝子。

廃ビンや板ガラスを砕き溶かし、新たな命を吹き込みます。

ぽってりした厚みと心地よい重みを持ち、

素朴で飾らない実用的なコップなど、まさに質実剛健という風で、

材料ガラスのものとはひと味違った力強さがあります。

 

◎3半コップ

 

◎ペリカンピッチャー


 

◎ピッチャー 特中・小

 

◎長片口・太ぐいのみ

 

◎ワイングラス・平角デカンタ

 

◎ミルク入れ

 

◎口返し切立鉢


一部を写真でご紹介しました。

次回はまた別の作り手のものを紹介します。

 

手しごとのガラス展は、5/26(土)からです。

 

 

 

5/26(土)から「手しごとのガラス展」

恒例のガラス展を今年も開催いたします。

各地の作り手から、吹きガラスの器を集めました。

人の手と息から生まれる手仕事のガラスは、どこか柔らかく、あたたかい。

夏の暮らしを優しく、瑞々しく彩ってくれることでしょう。

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「手しごとのガラス展」

2018年 5/26(土)〜6/25(月)※火曜定休

奥原硝子製造所(沖縄)
星耕硝子(秋田)
太田潤手吹き硝子工房(福岡)
本宮ガラス(和歌山)
glass studio Rainbow Leaf(東京)

 

「初夏の染付とかご」延長します

今年のゴールデンウィークは、お天気に恵まれた所が多かったようで、
みなさん良い時間を過ごされたのではないでしょうか。

手しごとにもたくさんの方が足を運んで下さり、感謝申し上げます。
染付とかごの涼やかな組合せを楽しんでいただけたようで、うれしいです。

期間が少し短かったので、このまましばらく染付とかごを並べております。
連休中に働いていたみなさん、お待ちしておりますよ。

日本各地の働く美しいかご類、元は農閑期、冬の仕事ということがあり、この春前後に入荷する事が多いです。
優れた職人は減少の一途を辿っており、数を揃える事は難しくなってきています。

よいものがまだ並んでいますので、この機会にぜひ手に取ってみて下さい。

◎長野・根曲がり竹

茶盆かご

茶碗かごとしては少し小ぶりな丸型です。
毎日使う器をいれておくのに、場所を取らずに良いサイズです。
お茶のセットにももちろんぴったり。

 

せっけん入れ

小さいなかに見所たっぷり。
フチに巻かれた煤竹がアクセントになっています。
草花を生けてもよし。
食卓で調味料入れなどにしてもよし。
柳家では同形のものをおしぼり入れに使ったそうです。

 

◎栃木・寒竹

栃木・寒竹

取手付きかご・花型かご・くず入れかご など

くず入れは観葉植物の鉢カバーにもよさそうです。

 

◎岩手・スズ竹

つぼけ・豆腐かご・文庫行李・弁当行李 など

 

◎岩手・真竹

横駄かご

元はコンテナのような大きな「横駄かご」を生活の中で使いやすいように改良したもので、
底には力竹が付けられ、床置きで引きずりやすく、摩耗しにくいです。

 

◎千葉・真竹

草取りかご など

固い2〜3年目の竹を使い、頑丈に作られています。
何重にも巻かれたフチが、美しい意匠に結びついています。

 

◎山梨・スズ竹

深ざる など

富士山麓で採れるスズ竹が使われており、ひごの細さが特徴です。
目が細かく水切れがよいので、ざるに適し、こちらは野菜の水切りに程よい深さです。
このようにお猪口をいくつか伏せておくのも雰囲気がよいですね。
お店のように、ここから選ぶのも楽しいです。
他に浅いそばざるもあります。

 

 

「初夏の染付とかご」から

今年の初夏は、染付の器とかござるの爽やかな組合せをお楽しみ下さい。

新たに届いているかごを一部ご紹介します。

 

◎栃木 寒竹細工

細い寒竹を1本ヒゴどりして編まれるかご。

他の多くのかご細工の竹や蔓のように、材料の良い時期に伐採し、
保管しながら一年間使うということができません。

採ってすぐの青々した寒竹は、弾力性と粘りがあり、折れずに美しい曲線を生みます。

◇手付き椀かご

底から持ち手まで一体で編まれた曲線が美しく、かつ、頑丈です。

水に強く、ひごを割かず丸のまま使われるので、カビが発生しづらく、台所などの水場での使用に適します。

底上げになっているので、水が切れます。

まさに実用と美しさを兼ねたものです。

 

◇花型ざる

 

◇深ざる(φ40cmほど)

 

◇浅ざる

たまに紫がかった部分が混ざりきれいです。

 

◎房総のかご

関東の中でも温暖な千葉県。菜の花などの花畑の多い地方です。

豊富な竹を利用して、「花かご」とも呼ばれる「背負いかご」をはじめ、漁業や農業で使う頑丈なかごを様々に作ってきました。

◇花かご

 

◇草ざる

 

◇長芋かご

 

◎福島 マタタビ細工

奥会津で古くより、たどれば縄文の時代から作られていたという編組品。

永年、生活の中で作り使われてきた道具は、現代、工芸品としてもまた作られ続けています。

白く柔らかなマタタビには、やさしい風合いがあります。

小深ざる・米研ぎざる

 

◎新潟 樹皮細工

◇くるみ手提げ

野趣あふれるくるみの手提げかご。皮の表を表側にして編んでいます。

皮の裏側は、黒に近い焦げ茶色です。

明るい印象で、夏の装いにもいいですね。

 

雪国だよりの時にブログに書いたかご類(1)

その(2)の産地から再び届いてもいますので、楽しみおいで下さい。

 

 

 

小鹿田焼復興支援寄付金募集終了のおしらせとご報告

手仕事フォーラムブログより抜粋======

平成29年7月に発生した九州北部地方の豪雨災害に伴う

小鹿田焼への支援募金については、皆様から多くのご支援を賜り、

心から御礼申し上げます。

(中略)

なお、手仕事フォーラムでは2018年3月末をもって募金の受付を終了致しました。

2017年7月より開始しました募金は、累計¥2,237,974となり、

全額を小鹿田焼協同組合に寄付致しました。

たくさんのご支援、誠にありがとうございました。

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また、当店店頭で募金にご協力下さったみなさま、深く感謝申し上げます。

2018年3月末時点までに集まった、総額¥54,860は、

手仕事フォーラムを通じて、小鹿田焼協同組合に寄付されました。

 

着実に復興の歩みを進めている小鹿田焼ですが、

自然との共存が焼き物に豊かな魅力をもたらす一方で、

その脅威と常に隣り合わせという事実も目の当たりにしました。

私たち使い手の一人は無力かもしれませんが、この美しい焼き物を使い、楽しみながらこれからも一緒に応援していただけたら幸いです。

 

手しごと