有田・大日窯のこと

12月も後半にさしかかろうとしています。
だんだんと今年の片付けと来年への準備をし始める頃でしょうか。
今日はお正月にも活躍する佐賀有田の大日窯の器をご紹介します。

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高級品のイメージがある有田焼の中でも、大日窯は、庶民の器としても作られていた初期伊万里の風合いをいまに再現する窯元です。

地元の天然材料などを主に調合した釉薬は、やや青みがかった穏やかな白をあらわします。
染付の呉須(顔料)にも、地元の山から採った黄土を使い、目にも優しい落ち着いた藍色は、柔らかな白い釉肌に溶け込むようになじみます。
絵付けは全て、現当主久保博志さんのお母さま、トシエさんお一人による熟練の手描きです。

美しい物を作るために天然材料を多用する事は、思い通りに行かない苦労も多くすることになります。
状態が一定ではないため色の濃淡に差が出る事がありますが、トシエさんの流れるような手描きと相まり、むしろ味となっています。
便利さと美しさとは、相反する事が多いと感じます。

さて、まずは白の美しさのよくわかるシンプルなものから。
そばちょくは当店の前オーナー故久野恵一がデザインした形です。

dsc_2320◇ダシ徳利(久野オリジナル呉須線巻)φ8cm h7cm ¥1,500(すべて外税)
◇そばちょく φ7.5cm h6.5cm ¥1,200
◇そばちょく呉須線巻 φ8cm h7cm ¥1,400

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dsc_2281◇細徳利 φ6cm h11cm ¥1,700
◇そばちょく 線巻赤 φ8 h6.5cm ¥1,600
◇そば型ぐいのみ φ6cm h4.5cm ¥1,200

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◇5寸皿赤線巻 φ15cm h2cm ¥1,800
◇5寸皿格子 φ15cm h2cm ¥1,700

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◇3寸皿赤線巻・赤絵 φ9cm h2cm ¥1,000
◇3寸皿格子 φ9cm h2cm ¥900

お醤油皿に。

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◇バターケース 赤絵竹紋 w8.5cm d12cm h3.5cm ¥3,500
◇バターケース 花柄赤絵 ¥3,500
◇小物入れ 花柄 ¥3,000
◇小物入れ 赤絵亀甲紋 ¥4,700

バターケースにはナイフ用のくぼみがあります。
小物入れは、食器としてお漬け物や佃煮をいれるのにもちょうどよく、
フタがあると、冷蔵庫内で重ねられ、匂いも遮断できます。
そのまま食卓に出しても見栄えがするので、
お正月のお料理を小分けにしていれるのもおすすめ。お重の中で他と混ざってほしくない、栗きんとんや黒豆をいれるのにぴったりです。

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dsc_2306◇4寸端反小鉢 φ11.5cm h3cm ¥1,400

大日窯を示す印も手描きです。
久野オリジナル注文品には、右手の「長丸にちょん」印が入っています。

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◇干支鈴 白 ¥380

毎年恒例の干支の陶(磁)鈴で。来年は酉年です。
手のひらにコロンで、鈴の音もコロンと愛らしいです。
赤絵のタイプは既に売り切れてしまいました。


先日大日窯に伺った時の事を少し。

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久保トシエさん

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素焼きの器体に黄土色の顔料で描かれるうさぎ。
釉をかけて高温で還元焼成すると右側の完成品の色合いに変化し、大きさもこんなに変わります。

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これが呉須の主成分である地元の山で採取された黄土、通称おに板です。
偶然にも本焼き失敗の皿にのせられ、地の色と焼成後の色の変化が見てとれておもしろいですね。
同じようにやっていてもたまにこのような事が起こるそうです。
天然材料の難しさなのでしょう。

職人の日々の試行錯誤があって、その仕事が私たちの手に届く事、忘れずに感謝したいと思います。

手しごと 山藤