オガミノさんの食卓【第7回】
本格的なインド料理教室として名高い「キッチンスタジオ・ペイズリー」で、
講師として活動されているオガミノさん。
広大なインドの文化と食の多様性、インドの食文化の面白さに惹かれ、
インド料理の道を志されたのだそうです。
そんなオガミノさんは、手仕事フォーラムの活動などを通じて、
日本の手仕事にも深い興味を持ち、いろいろなうつわを
日々の暮らしに採り入れています。
この企画は、オガミノさんの日常の食卓を覗き、そこで使われているうつわ、
そして、オガミノさんが得意とするインド料理を(ちょっとだけ)紹介する企画です。
さて、今年も早いもので年末です。
ということで、今回は「クリスマスの食卓」編をお届けします。
今回のメニューは、
・丸鶏の土鍋ポットロースト
・ルッコラとトマトとモッツァレラのサラダ
・オレンジとフェンネルのサラダ
・じゃがいもだけのグラタン(ドフィノワ)
・かぼちゃのポタージュ
・マッシュルームのアヒージョ
・ワイン
です。
早速、それぞれの料理を紹介していただきましょう。
手しごとさんでお話しをしていて、土鍋でオーブン調理が出来ると知ったのは実はつい最近のこと。お肉がとてもしっとり仕上がると伺い、これは絶対試したい!と思い、季節柄丸鶏を焼いてみました。
一晩マリネした鶏を土鍋に入れ、蓋をしてじっくり焼くこと1時間半、びっくりするほどしっとり柔らか。もも肉はもちろん、パサパサしがちな胸肉のジューシーさに感動してしまいました。この土鍋調理に関しては胸肉の方が断然美味しいです。蓋をして土鍋の遠赤外線効果でじっくりゆっくり芯から火を入れるこの土鍋ポットローストは、ご家庭でもお肉を失敗なく美味しく火入れできるとても良い方法だと思います。今回は丸鶏を使いましたが、もも肉や胸肉のみでもお作り頂けますので、手軽にお試し頂ければと思います。
ルッコラ、トマト、モッツァレラチーズをオリーブオイル、塩、胡椒、レモン汁で和えたシンプルなサラダを森山窯の瑠璃釉の角皿に盛り付けました。
湯町窯のグラタン皿やエッグベーカーは耐熱性があるので、調理してそのまま食卓に出すことができます。湯町の温かみのあるマスタード色と飴色の釉薬が、冬の食卓に彩りを添えてくれます。
やってみたら本当に美味しかったので、オガミノさんにその話をしたところ、
早速試してくださいました。
伊賀焼の土鍋や湯町窯のグラタン皿などは、
耐熱性があり、オーブン調理などが可能です。
陶器は熱がゆっくりと伝わる上、遠赤外線が出る効果があり、
食材のおいしさがより引き出されます。
土鍋といえば、鍋料理やご飯を炊いたりといった使い方だけかと思いきや、
オーブン料理も、手軽に美味しく出来上がるんです。ぜひお試しください。
うつわを使った感想もいただきました。
落ち着いた深みのある色彩が魅力の森山窯のうつわ、
温かみのある柔らかな黄色の湯町窯のうつわ、
どちらもこの季節によく似合ううつわだと思います。
華やかな中にも、素朴な温かみが感じられるのは、
手仕事のうつわが彩りを添えているからでしょう。
これから、クリスマスや新年など、友人や家族が集まる機会が多い季節。
ぜひ手仕事のうつわを活用いただけたらと思います。
オガミノさん、今回もごちそうさまでした。
<作り方>
(1)丸鶏(今回のサイズは1kg、内臓などの中身を抜いたもの)は鶏の重さの1%の塩、オリーブオイル大さじ2、にんにく2かけすりおろし、ガラムマサラ小さじ2を塗り込んで、あればハーブ(ローズマリーやオレガノなど)とともに一晩マリネします。
(2)フライパンに油を熱し、室温に戻した鶏肉を入れ、全体的に焼き色をつけます。
(3)土鍋に焼き色をつけた丸鶏を入れ、好みでオリーブオイルと塩でマリネした根菜類(今回は人参、玉ねぎ、さつまいも、れんこん、ごぼう、ズッキーニ)を周りに並べ、土鍋の蓋をして200℃に予熱したオーブンで1時間半、じっくり火を通します。
時間はかかりますが、蓋を取らずにじっくり加熱するのがポイント。
年末年始のパーティーの際などに、ぜひお試しください!