読谷山焼 北窯

たしかな技術から生まれる美しいかたち。
沖縄の焼物「やちむん」人気の中心的存在の窯元。
鮮やかな色彩と躍動感のある紋様、食卓を明るく華やかにしてくれる「やちむん」は、現在ファンの多い器の一つでしょう。その中でも全国的に名前が知られ、 やちむん人気の中心的な存在が「読谷山焼北窯」です。
沖縄本島中部の読谷村、自然豊かな環境の中に「読谷山焼北窯」はあります。広場を囲むように平屋木 造の工房がならび、まるで学校のよう、沖縄独特の赤い瓦屋根と沖縄の青い空のコントラストがとても美しく印象的です。

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「北窯」の名前の由来は、元々読谷村にあった共同窯の親方衆のもとで修業した4人の工人(松田米司さん、共司さん、宮城正亨さん、與那原正守さん)が、 その北側に共同窯を築いたことから。窯は13連房の登り窯で、年に5回ほど4軒の窯元の共同作業で窯焚きが行われています。

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4人の親方のうち、松田共司 さんの工房にお邪魔しました。中に入ると目に入ってくるのは、大勢の工人が集中して作業をされる姿。ろくろによる整形、化粧掛け、絵付け。分業によって 次々と器が生み出されていきます。

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その工房の隅にはなんと囲炉裏。1月に伺ったとはいえ、東京と比べると、長袖のシャツ一枚でも十分な気候。寒いとおっ しゃっていましたが、火にあたりながらお茶をいただくと、ここが沖縄であることを忘れそうです。

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共司さんのものは、人気が高く仕入れが非常に難しいことで知られています。「作ってあげたいけど、手は2本しかないからね。」と共司さん。とても穏やかでユーモアのある人柄、そんなところが、生み出されるものの美しさと相まって、人を惹きつけるのかもしれません。「手しごと」でも、共司さんのものを販売していきますので、ぜひ手にとってその魅力を感じてみてください。

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